夢の中で

ごまと暮らして初めて、ごまの夢を見ました。

シチュエーションは車の中で、どこかの駐車場。運転席にいる私のひざの上に、ちんまりと座っているごま。「さて、」とカーナビで目的地の設定をしていると、ごまが話しかけてきました。


「…やっぱり、小田原へ行くんですか?」(なぜか敬語のごま)
「うん、小田原に行くよ」
「小田原は、遠いですよね」
「うん、遠いね」
「じゃあ、わたくし、先にごはんをいただきたいんですけれども」
「えっ、ごはん?お腹空いたの?どれぐらい待てる?」
「えっと、あと、10分か15分ぐらい」
「えっ、それだけ?ってことはものすごくお腹空いたんだね!じゃあすぐおうちに帰らなくちゃ!」
「はい〜」

慌ててカーナビの目的地を自宅に設定し直そうといじっていたところで、目が覚めました。


そもそも私は運転免許持ってないんだけど、とか、何故に小田原、とか、いろいろ突っ込みどころは満載なのですが、何より驚いたのはごまの敬語。澄んだかわいい声で、ちょっと遠慮がちだけれども丁寧に喋る様子は、何やらとってもおしとやかなお嬢さん風で、むしろごまらしいのかも、と妙に納得。


そんな夢から覚めると、やんちゃないたずら盛りのごまがワーッと飛び掛ってきて、「やっぱりあれは夢だった」と現実に引き戻されたのでした。あのおしとやかなお嬢さんは一体どこへ。


でも初めてお話ができて、とっても楽しかったよ、ごま。
(母)